俺は淫乱女子児童 最終章 俺は淫乱女子児童
-
保健室まで俺を見送った山崎の帰りが妙に遅かったことや、途中から抜け出した増永と俺のことは、クラス中で持ちきりになっていたらしい。結局山崎と俺の関係はその日のオナニーショーでばれてしまうのだけど。
俺の中に埋もれていたバイブを取り出したとき、明らかに誰かの精液が付着していたからだ。逆に増永は自らの経験を誰にも話してはいないようだった。
山崎を尻目に、翌日からは他の男子も公然と俺を性欲処理の道具にしだしていた。
ある者は放課後の教室で。またある者は校舎の見えない場所に俺を呼び出したり、連れ出したりしていろいろな処理を要求してきた。すべて、俺が十六歳の男子高校生であることを黙らせるための交換条件という奴なので、俺は渋々要求に応じるしか術がなかった。
「ああ、すげっ…きもちい…」
「村岡のケツってサイコーだな」
小さいときに強烈な快感を覚えると、依存度が高くなる可能性があるという。子供がタバコを吸ったりお酒を飲んだりするのを禁止するように、セックスもやはり禁止すべきなのかもしれない。なぜなら、山崎の親友である黒木が、山崎以上に俺の体に溺れ始めたのだから。
黒木はムラムラすると、所かまわず俺をトイレの個室に連れ込んでは、手淫や口淫を要求した。しかも、時間のある放課後は、俺を体育館の用具部屋の奥に連れ込んでは、アナルセックスを要求してくるし。
濡れてもいないのに強引に亀頭を肛門に差し込んでは、痛がる俺を見て喜んでいた。
「最初から村岡のことが好きだったんだ。でも、お前が男だとわかると、悔しくてしょうがなかったよ」
俺を跳び箱の上で犯しながら、背後の黒木はしゃべり続ける。
「でも、お前が喘いでいるところを見ているうちに、気が変わったんだ。男もいいなーってね」
黒木はイク手前で俺の中からチンコを抜き出すと、わざと俺の口の中で射精をした。
「お前をうちにつれて帰りたいよ。ねえちゃんがいなければ、毎日部屋で村岡とエッチできるのに」
さすがに疲れきって無反応な俺を無視して、黒木は今日何度目かの射精を俺の口に流し込む。小学生でしかも小さい癖に、抜かずの二発とか平気でやるから、俺はますます疲れきっていった。
姉がいるからうちに連れ込めないと嘆いている黒木の俺へのはまり具合が、相当お気に召さなかったらしいのは山崎だった。恒例の放課後オナニーショーでも、黒木の精液を服や体につけたまま縦笛やバイブで悶える俺を見た山崎は、とうとう黒木に絶交状を叩きつける。
そして脅したのだ。今後絶対俺とセックスするなと。それは度を越していた黒木だけに念を押す脅しだった。彼以外の男子はこれまでと同じく、俺を共有し続けることになるが。
あれほど俺を脅して小ばかにしてきた男子たちが、我も我もと俺を求めてくる様は、圧巻だった。
最初は手コキだけで満足していたが、会えば会うほど欲求は高まっていくらしく、フェラチオを何度か経験した後、最終的に肛門での結合まで要求しだしてきたクラスの男子たち。
用意周到にコンドームまで持参する男の子までいて、俺の体は毎日誰かを受け入れることになっていく。
時折女子を相手にすることもあったが、増永以上の猛者はなかなか現れない。彼氏持ちの経験ありな女子が、試しに俺のチンコを舐めに来ることはあったが、もっぱら増永がアナルを使ったセックスを要求することが多かった。
俺は基本的に自分が掘られることで、快感を見出していくようになる。そういうのって才能とか生まれ持った習性とかが関係あるのかな。あるとすれば、この機会はまだよかったのかもしれない。そう思うことにするんだ。
「いいっ…!そこ、もっと、抉って!」
「この子、なんで女の子の格好してんだぁ」
俺を掘り続ける浮浪者のおっさんが、隣で見学している増永に声をかける。
ここはいつもの公園の貝殻の形をした滑り台の中。いつものように中で行為を始めようとした俺たちの先客が、浮浪者のおっさん三人だったのだ。
どうしてもこの中でしたかったらしい山崎が、浮浪者のおっさん三人にしばらく出て行ってもらうために、俺の体を貸せようと申し出たのだ。
見学目当てだった増永も了解し、そのまま中でおっさん相手に3Pする羽目になった俺。最初はくさいチンコをしゃぶることにも手で触ることにも抵抗を感じていた俺だけれど、これまでに感じたことのない荒っぽさと、大人の巨根を体内に納めることで、我を忘れ始めていた。
なんせ勃起マックスのチンコの大きさが、子供とは全然違うのだ。しかも、浮浪者のうちの一人はもともとヤのつく家業の人だったのか、さおに真珠が何個も埋め込まれているすごい物を持っていた。
それを見ただけで体が疼き始めている自分が、相当イカレていると気づくが。
「あんっ、あんっ、や…も…出ちゃう」
「村岡のあそこ、すごいいっぱい開いてる。さすが大人は違うね」
眺めていた増谷がそんなこと言うものだから、最奥まで突っ込まれていた俺は、思わず泣きながら頷いてしまう。ドッグスタイルで腰を掲げた状態の俺は、別のおっさんに暴発寸前のチンコをしゃぶってもらってもいた。
子供の滑り台に不似合いなパンパンという規則正しい音がこだまする。おじさんの腰が叩き込まれるように俺の中を抉るドリルとなり、その勢いに合わせて解き放たれた俺の精液が、ひげ面のお兄さんの喉の奥に落ちていった。
「いやー、男の精液飲んだの初めてだよ。にげーなぁ。今度はおじさんのを飲んでもらおうかな」
「お前は糖尿だから、甘いんじゃねーの」
そんな下卑た笑いの中、俺の射精を口で受け止めたおじさんのチンコをしゃぶる俺。その合間に小学生女児の姿をした俺のケツを犯していたおじさんが、ぶるりと震えると中で射精していた。
「おお…セックスなんて何年ぶりかね…たまらんなぁ」
そう呟くお兄さんのチンコが抜き取られると同時に、ごぷっと俺の肛門から音がし、中から白い液が溢れ出そうとする。すかさずパールおじさんが汚れたイボイボチンコでそこを栓をしてくれ、剛直で俺を犯す。
初めて感じるぐりぐりと犯される感覚に、思わず悲鳴上げかけた俺だが、その口を糖尿おじさんのチンコが塞いでくれていた。
中でかき回される精液と、すえたにおいと荒々しい呼吸音。その中に時折混ざる小学生の高い声の会話が、俺の理性を溶かしていく。
「あっあっ……あへっ…あえっ…」
言葉にならない呟きが口の端から漏れる。捲り上げられたプリーツスカートがぐちゃぐちゃになり、横にずらされただけのパンツも白い染みでべとべとになっていた。リボンタイは裸の胸の上にだらしなく引っかかり、膝下だった靴下も、片方はくるぶしまで落ちている。
「村岡、エロくなったな」
山崎の言葉に、滑り台の上から覗いていた増永が自分を指差して微笑む。
「あたしのおかげ?」
「俺だろ。俺が最初の相手だし」
「開発したのはあたしだもん」
同級生でありながら互いに肉体関係にある俺たち。
その後、近くの公衆便所でお尻の中まできれいに洗浄した俺は、再度滑り台の中で山崎に抱かれることになる。キスをしながら互いに座位の状態でのセックスは、気持ち的に安堵できるものだった。
「…気持ちいい?」
山崎は繋がったままそう問いかけてくる。
俺は顔を赤らめながらコクコクと頷くだけで、精一杯だった。確かに大人のチンコも気持ちよかった。けど、知らない人にがんがん掘られるより、こうやって親密に抱き合っているほうが、もっと気持ちいいことにも気づいたのだ。
そんな俺の感覚を嫉妬したのか、俺と山崎の間にこれまた制服姿の増永が腰を下ろしてきた。
勃起している俺のチンコを自らのアナルに迎え入れたまま、増永の唇が俺のそれと重なる。三人が三様に繋がっているこの様は、ある意味奇跡のようであり、恍惚とした瞬間でもあった。
増永の中に射精する俺。俺の中に射精する山崎。三人がそれぞれに快楽を得ながら、ひとつになる。こんな瞬間もう二度とないかもしれないと感じるくらい満たされていた。
「すげーな」
俺の中に射精した山崎は笑って呟いた。
制服姿の彼の上に、女子小学生姿の十六歳の俺が跨っている風景なんて、あまりないだろう。
「でも、気持ちいい」
俺の上に乗った増永も、にやにや笑いながらそう答える。俺たちは互いに抱きしめ合いながら、しばらくそのまま佇んでいたのだった。
二度とありえない奇跡の瞬間がそこにあったのだ。現実であり、なおかつ非現実的な二度と経験できないだろう瞬間が。
あらかじめバイブを奥に挿入したままのセックスが、最高に気持ちいい。その後数え切れないほどセックスを経験した俺が導き出した答えは、そんなものだった。
俺は、体の奥に響く振動に酔いしれながら、自らの肛門を小さな勃起したチンコで抜き差ししている小学生の行為に、我を忘れて喘ぐことが普通になり始めていた。
しかも、男子を取りまとめているのは山崎であり、彼と男子数人との輪姦さえ、日常茶飯事になりつつあった。今日も今日とて、放課後の教室の壇上にうつぶせになった俺は、肛門を別の男子に掘られながら、口は山崎のチンコをしごいている。
物足りなくなったときは、自慢の縦笛と一緒にチンコを肛門に挿入してもらい、中になみなみと射精してもらうことが、なによりの快楽になっていた。それでも入りきれないときは、顔面にぶっかけてもらったり、口の中に入れたまま、家まで帰ることもあった。
いつも精液くさい俺は、女子からはくさいくさいと疎まれるはめになるが、そんなことはどうでもよかった。男子は俺を守ってくれるから。
ああ、とにかく楽しい。ますます下半身が緩くなってくるし、いつも中出しされるから下痢気味になってますますオムツが外せなくなってきているのだけど、なかなか楽しい学校生活じゃないかと思う。
みなの前で下半身を見せびらかすのも楽しくなりつつあるし、ところかまわずおしっこしたり射精できたりするところなんて、どこにもないもの。
男子が俺を取り合ってけんかとか始めた日には…、もう最高としかいいようがなくて。
冬休みが近づいてきた十二月。ある日、自宅に兄である真緒(正確には新だが)の女友達が三人遊びに来ていた。
真緒はやはりもてるらしく、たくさんの女友達が学校にいるらしい。その三人もそんな新を狙っている女子のうちの選抜隊メンバーらしく、全員がそれなりにかわいかった。
俺は、女の子の姿のまま、真緒の部屋ではしゃいでいる女子三人にジュースとお菓子を持っていった。
「かーわいいー!真緒クンにこんなかわいい妹さんがいたなんて知らなかったぁ」
女子にそう褒められた俺は、微妙な顔をするしかなかったが、兄である真緒の方はまんざらでもないようだった。肩をすくめている俺を引き寄せ、大事そうに肩を抱きしめながら女子三人に向かって胸を張りつつ公言する。
「俺がいい男なのに、妹が不細工なわけないだろ」
「言うよねー。ところで妹さんは小学何年生?」
三人のうちの一番元気のあるショートカットの女子がそう問いかけると、俺はしぶしぶ答える。
「小学五年生です…」
「えー?じゃ、じゃ、もしかしてうちの弟と同じ小学校じゃない?○○○小学校?」
とりあえず合っていたので頷き返す俺。それ以上詳しく聞いてもらいたくなかったにも関わらず、そのお姉さんは(といっても本当は俺と同級生なのだが)、しつこく聞いてきた。
「もしかして二組?二組だったら私の弟がいるよ。私、黒木っていうんだけど。どう?」
はっきり言って聞きたくなかった。というか、聞いてないふりをすればよかった。
その名は、山崎のいつもそばにいる男子の名だったから。しかも、山崎の次に俺とのセックスを経験し、その後あんまり盛るから、山崎から俺とのセックス禁止令が出された子だったからだ。
しかも、俺はあまりの衝撃に顔にモロ出てしまっていたらしい。黒木という名のお姉さんに引きつった顔を見られた俺は、今日の放課後も山崎と他の同級生と、暖かい図書室の端でセックスに勤しんでいたところだったからだ。
今日は人数が六人と多かったから、四人は俺が人の目に触れないよう壁の役割を果たしながら、俺が残りの二人をご奉仕していたのだった。
全員が全員俺とセックスできるわけでなく、暗黙の了解というやつなのか、山崎が中心になって俺を抱いていた。
今日もどこに出して欲しいんだと山崎に貫かれながら問われた俺は、腰を振りながらオマンコにと叫んでいたくらいだ。
そのおかげで、今はいてるオムツの中も、彼の出した精液でぐしょぐしょだったのは秘密だった。しかも今日の山崎は荒々しくしたかったのか、俺の両手を縛りながらのセックスだったし、他にも運よく俺とセックスできた男子から首を軽く絞められたりもしたので(こうすると、肛門のしまりがよくなるらしい)、首元にも跡が残っている。
それを隠すように俯いた俺だけど、それがそこにいた全員に疑問を与えたようだった。
「そういえば、新も二組だって言ってたよな。クラスは楽しいのか?」
俺を優しく抱きとめながら、今は兄である真緒がそう囁いてくる。俺はぎこちなく笑うことしかできずにいた。それを見ていた黒木が首をひねりながら、一番聞きたくなかったネタを呟いていた。
「そういえば、男子が一人イジメにあってるって弟が言ってたなぁ。自分は守ろうとしたのに、山崎って子が率先して苛めてるって。かわいそうだって言ってた」
もしかしなくても、その男子は俺のことだろうか。黒木のお姉さんの独り言は続き、衝撃の答えにたどり着いていたのだった。
「なんか、女装している子らしいよ。理由があるのかなぁー」
きゃらきゃら笑う女子三人とはうって代わって、俺を抱きしめていた真緒兄さんの表情がだんだん険しくなっていく。俺を見据えて目を細めると、後で詳しいことを聞かせてもらうからなと、怖い目つきで俺の耳元に囁いていた。
その翌日もいつもと変わらない学校生活だと思っていたが、最終的にはふたつの衝撃的な出来事が待ち構えていた。それまでは、いつもと変わらない俺的に下半身がだらしない日常が続く。
登校直後にはクラスの男子一人にトイレの個室に連れ込まれ、その場でオムツをずり下ろされると、強引にハメられていた。
あらかじめバイブを入れている俺の肛門の様子を熟知しているクラスメイトの男子は、チンコがすんなり入るようになっていることも、とうに知っているのだろう。二、三度のピストンであっという間に中で射精した同級生は、そのまま男子トイレに俺を残すと、一人でクラスに戻っていく。俺はたれ流れる精液をオムツに滲みこませたまま、のろのろと授業に戻っていた。
休み時間はベランダが俺のための貸切となる。
ベランダの奥に追い込まれ、生徒数人で見えないようにガードされた俺は、盛った男子生徒のためにたくさんの花の中で、手淫や口淫を繰り返す。このとき、俺の真新しい制服はすでに精液でべとべとしだしてくるが、俺も男子もあまり気にしないようになっていた。どうせ、放課後のショーで、もっと汚れるのだから。
給食の後の掃除時間とその後の休憩時間は、もっぱら別の場所に連れて行かれた上でのセックスとなる。場所はトイレだったり体育用具室だったり、ここ最近は教室の先生の机の下、なんてこともあった。
職員室に先生が戻っている間、どうしても我慢できない男子のために、クラス全員が見ないふりをするのだ。狭い机の下で背中を丸めて口淫する俺は、なかなか大変だけど。
午後の授業が終わり、お楽しみのオナニーショーの時間が下校時間まで続くが、近頃はもっぱら性交自体がショーになりつつあった。
最初は抵抗感の強かったクラスメイトたちも、だんだん俺を同級生扱いせずに、ただのダッチワイフのような感覚を覚え始めているらしい。終いには、誰が先に俺をイカせるかとか、喘がせて泣かせるかまで技巧が発展してきつつあった。
その日は黒木が順番的に俺を抱ける日であったけど、山崎に俺との性行為を禁止されている黒木は、その日もやはり除け者にされていた。しかし、そこへ彼が恐ろしいものを持ち込んでくるのである。
「おい。これ見たことあるか。すげーぜ」
黒木が持ってきたのは、DVDだった。いつものように暗幕がかかった教室のDVDデッキにそれをセットすると、天井から降りてきたテレビのスクリーンに映像が巨大化して映される。
それは薄暗い部屋で、二人の女性と絡み合っている小さな女の子のように見えた。だが、すぐに奇妙な違和感を感じることに気づく。暗闇でもわかるくらい、制服の形がうちの学校のものと似通っているからだ。
カメラは同じ場所で固定されているらしく、その女子の顔や詳しい会話などはわからない。だが、二人の女性と行っている行為は、明らかに性的な行為そのものだった。
「…この女の子、男じゃない?」
クラスの女子がこう漏らしたのもむべなるかな。固定されたカメラの角度からはあまり見えないが、女の子の股間に顔を埋めている女性の動きは、明らかに上下しているものだったから。アイスキャンディを舐めているかのような舌の動きに合わせて、その少女の腰がみだらに動いている。
もう一人の女性が少女の両足の間に体を割り込むと、明らかに交接しているかのような淫猥な腰の動きを始め、しばらくして少女の叫び声が部屋に響き渡っていた。
「で、出る!!」
その声には、クラス中が聞き覚えがあった。互いに目と目を合わせている最中、少女の両足を掴んでいた女性のはっきりした口調が響き渡る。
「だーめ。この部屋で精液を出すのは、パパの許可がないとだめだからね。どうしてもイキたかったら、おうちに帰って出しなさい」 その直後、慌てて部屋を出る少女の姿と、部屋に取り残された二人の女性のにやりと浮かぶ笑みだけが、カメラに残される。そこでようやくそのDVDのタイトルが出た。
「おちんちんのある少女〜全部内緒だけど〜」
いやな予感はしていた。でも、まさかあのときの自分をカメラが撮っているなんて誰が予想しえただろうか。
そのタイトルで察したクラス中が、一斉に俺のほうを見る。蒼白な顔をした俺は、慌ててDVDデッキの方に歩み寄る。なぜそのDVDを止めようとしたのかといえば、ただ恥ずかしかったからではない。山崎と増永と繋がったときに感じたえもいわれぬ幸福を、このクラスのメンバーだけで共有していた関係を、自分自身で壊しているような気がしたからだ。
「やめろ!止めて!!」
そう叫んでデッキのある方向に走ろうとしたが、真っ先に黒木の足が俺をわざと躓かせて転がすことに成功していた。そのまま黒木の足先で頭を踏まれた俺は、画面を見ることもできないまま、音だけで恥辱にまみれることになる。
「ほら。鏡でみてごらん。君のあそこがお兄さんのチンコを飲み込んでいるよおいしそうに」
「さぁ、中に…出すぞ」
「真緒の穴は最高だね。さすが若いだけあって締りがある」
「大丈夫だよ。これはこれから真緒が経験することに対して、僕なりの準備をしてやったんだよ。これで君の感じる快楽はこれまでの何倍にもなる。もちろん山崎君とのセックスでも、効果は出るよ。試してごらん」
「真緒は妹になるために生まれてきたんだ。それを楽しんで何が悪い」
今回のカメラは光源のあるはっきりした場所で撮影されている。映されている男優も喘がされている少女もカメラの存在をしっかり把握しており、カメラを回している中年の存在もしっかり視聴者にわかるようになっていた。ただし、男たちの全員が目にぼかしをしてあることに対して、犯されている少女は素顔がはっきり見えていた。
「真緒…?新でしょ。あんたでしょ!?」
うつ伏せになったままの俺の背後で叫んでいるのは、増永。得意げな表情の黒木に対して、蒼白な表情で黙り込んでいるのは、山崎だった。
これまでに俺がしてきたことは、完全にモラルに反したことであることは確かだった。でも、そんな行為の最中でも、少しくらい互いに愛情を感じられる人間が現れたことだけが、今の俺にとって最高の幸せであったはずなのだ。それが暗黙の了解で理解しあえたこれまでの日々から、この時を境に禁忌と同義語となってしまったのだから。
非現実から一気に覚めた表情を浮かべているクラスメイトたち。
うつぶせたまま顔を上げることもできない俺に対して、黒木は完全にぶち切れていた。
俺の体を仰向けにさせると制服を破り、シャツで俺の両手を頭上で縛り上げると、今度は俺の両足をジャケットでぐるぐる巻きにして自由を封じる。
オムツを粉々にやぶき、硬く閉じられている俺の肛門に、黒木は容赦なくチンコを押し込んでいた。
なかなかつらい体勢だったし、昨日までの性交で赤くなった肛門が引きつれるように痛い。思わず涙をこぼした俺に、盛りまくった黒木は、顔を近づけて体重をかける。奥深く埋め込まれる楔と、黒木の血走った表情を見ていると、俺は怖くなっていた。
「おらおら!毎日お前はヤリまくってんだろ!いいよな。しかもAVデビューかよ。金も入るし一石二鳥だよな」
「………っ」
お前だって俺をいたぶっているじゃないか。なに自分だけ苛めてないようなそぶりをするんだよ。しかも俺のことを家族に漏らしているじゃないか。
「中に種付けしてやるからよ。せいぜい妊娠したらいいよ村岡。この包茎め」
鼻息荒く、黒木がお兄さんと同じことを口走る。死んでもいやだ。瞬間的にそう思った。そんな言葉でいたぶられるのは、もうごめんだと。
ますます涙があふれそうになったそのとき、締め切っていたはずのクラスのドアが開け放たれる。
そこに仁王立ちしていたのは、俺の妹である新だった。
俺から事実を聞きだした新は、あろうことか学校に乗り込み、ショー真っ只中の俺と黒木を強引に引き剥がすと、男子たち全員をこぶしで殴りつけていった。
「よくも兄さんを慰み者にしてくれたな!!」
体格も圧倒的にでかく、腕力も人一倍ある新の向かうところに敵はない。黒木も山崎も一緒に放り投げられ、もうしませんと泣き出して土下座するまで、男子全員を激しく暴行するありさまだった。流れたままだったDVDも真緒のとっさの判断で機械から引き抜かれ、粉々に割られることになる。
さすがに増永ら女子は殴られなかったが、彼女らが悲鳴を上げて廊下に出て行ったことにより、騒ぎを大きくする一端にはなっていた。他の教室から生徒も集まり、教師たちが現れ暴れまわる新を押さえつけたことによって、その場はいったん収束していくことになるが、俺と新には大きな問題が残ってしまっていた。
互いが入れ替わっていたということを、みなに知れてしまったのだから。
それからどのくらいの日々が経ってしまったのだろう。結局のところ俺と新がお互いに入れ代わって学校に通っていたことがばれてしまい、もはや登校どころの話ではなくなってしまっていたのだから。
新はまだしも、俺の場合はイジメがからんでいたということもあり、その後も騒動が大きくなってしまっていた。山崎や黒木は親が金持ちと言うこともあって、騒動後あっという間に外国の寄宿舎つきの学校に転校させられることになったようだ。
先生は先生で問題が大事になるまで気づかなかったこと事態がおかしいということになり(気づいていたかもしれないが、あえて無視していたと思われる)解雇処分をくらうことになる。まぁでも、その直後にできちゃった結婚したらしいから、あまり問題ではないのかもしれないが。
問題は増永だ。
彼女の家庭はやはり特殊だったらしく、母親が女優で父親はテレビ局のお偉いさんらしい。夫婦共々仲が悪く、いつもうちにいないため、家には増永とお手伝いさんと犬しかいない生活だったらしい。しかも父親の愛人がいてそれがAV女優だったことから、増永はそこらへんの知識をやたら深めていたということなのだ。
結局彼女も母親と共にアメリカに渡り、そのまま帰ってきてはいないという。
もうひとつの問題はお隣さんだった。
あのお兄さんはタダ者ではないと思っていたが、裏に出回っているエロDVD監督だったらしく、非合法の薬を使ったりしたことで、ちょくちょく警察の御用になっていた人らしい。今回の件で警察に根掘り葉掘り聞かれた彼だったが、決定的な物証がないということで捕まることはなかったが、住んでいたマンションから出て行く羽目になっていたという。
みながみな俺の元から消え去った今、俺はというと。
それからしばらくして、家族でもう一度引越しをした。新たな土地でもう一度兄と妹に戻って、ちゃんとした生活を送ろうと母は特に俺を気にかけてくれたが、おれ自身は何も考えていなかった。というか、何も考えられなかった。
ただひたすら毎日部屋にたたずみ、天井を眺めてはにやにやしているだけしかできなくて。生きることに最低限な食事をすることと、風呂に入ることはやっていたが、トイレに行くことや、高校生らしい考え方で行動すること、男らしいアイデンティティを備えた行動をすることが、もはやまったくできずにいた。
要するに、兄として十六歳の高校一年生、村岡真緒に戻ることに恐怖を覚えていたのである。
「今日からこの幼稚園の仲間になります。村岡真緒ちゃんです。みな、仲良くしてね」
俺の隣にいる先生が、困惑しきった顔でそう紹介する。俺は、園児用のミニスカートの裾を両手で掴んだまま、ぺこりと園児相手に頭を下げた。
「真緒って先生じゃないのぉ?」
「違うよ。幼稚園生だよ。みんなといっしょだよ」
5歳児相手にそう真剣に答える俺。
「変なのぉ。オムツはいてるしー」
ミニスカートの下から見えるオムツに指を刺して笑いあう園児の中で、俺はようやく笑みを浮かべることができた。
俺、村岡真緒は新学期から幼稚園生として、新たに出発することになり、ようやく心落ち着ける環境を手に入れることができたのだった。
ここでなら誰とも比較されないし、苛められたりもしない。傷つけられることもないし、傷つけることもない。痛めつけれらることもなければ、快楽に溺れることもない。食べて寝て遊ぶだけの、弱き者。
友達と一緒に園の庭に走り出すと、そこには俺を見守っていてくれるお母さんと、兄である新の姿が見える。俺は、すべてから解き放たれた爽快感と、家族にしっかり守られているという安堵感から、自然と笑みがこぼれた。
「新兄さん!母さん!」
手を振る俺に対して、かっこいい兄さんはピースサインを送り、お母さんは口元に朗らかな笑みを浮かべていた。
時は春。俺はもう17歳になっていた。
「真緒はここで正解なんだろうね」
母親の呟きに、新は頷く。
「兄さんという立場が重すぎたのかもね。これで正解だよ」
こここそが、自分のいるべき場所。ようやくそのことに気づいた俺は、誰よりも何よりも幸せだったのだ。